兵庫県:但馬御火浦(岩石海岸)
地形の特徴

リアス海岸,岩石海岸,海食崖,海食洞

地形と地質の三次元イメージ : 但馬御火浦海岸
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「鬼門岬」から「伊笹岬」までが「但馬御火浦」と呼ばれています。 兵庫県で,最も人口密度が低い土地ではないでしょうか。
「鋸岬」周辺の地層は,新生代新第三紀中新世(約2000万年前)以降に,陸上で噴出したデイサイト等の溶岩や火砕岩(溶結凝灰岩など)です。
地形の三次元イメージ : 鋸岬及び周辺部

但馬御火浦を含む「山陰海岸」は,いわゆる「リアス海岸」のため,尾根などの山地がそのまま海中に没しています。
冬の荒波が,尾根などに直接あたることによる侵食力によって,「海食崖」,「海食洞」や「岩礁」が随所に生まれました。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 奇岩・獅子の口:今から約2000万年前以降(日本海ができるころ)に陸上で流れた溶岩の空洞(熔岩トンネル)の表面が真っ赤に彩られたもので,獅子の口のように見えることから名づけられました。
  • 熔岩トンネルの真っ赤な色は,赤鉄鉱のためだと言われています。 この赤色の熔岩トンネルは細長く延びていて,幾重にも重なった溶岩の縞とともに,溶岩が流れ出た様子を示しています。
  • この海岸で唯一の集落の「三尾」は,背後をすべて山で囲まれていて,自動車道路が開通するまでは,徒歩か,海上交通のみであったろう,と思われます。 いずれも,冬季においては,集落の外に出ることは難しかったと想像します。

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:そしえて文庫93,地図の風景 近畿Ⅱ 大阪・兵庫,pp.115-120.,そしえて刊,1980年9月10日
  • 山陰海岸ジオパーク > 但馬御火浦周辺
  • 日本の奇岩百景 > 獅子の口

【お断り】