北海道:芸術的な砂嘴でできた野付半島
地形の特徴

砂嘴,分岐砂嘴,海進,沈降

地形と地質の三次元イメージ :
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。事務局が独自に作成した「標高段彩図」を表示します。

「野付半島」は,長さが約29kmという,日本で最も長い「砂嘴」です。 この付近の沿岸流は知床半島から南下して根室湾に向かいます。
「国後島」との間に広がる「野付水道」の海底地形の影響でしょうか,この地を流れる「沿岸流」の芸術的ともいえる製品ではないでしょうか。
地形の三次元イメージ : 尾岱沼と野付半島基部

「野付湾」の一番奥まっている場所です。 長さが25km以上もあると言う「野付半島」に囲まれています。
この付近の砂嘴の幅は僅かに0.2km程しかありません。
このような狭い場所では,人工水路を掘削して外界(オホーツク海)と繋げてしまうことが多いのですが,ここではそうならなかったようです。
地形の三次元イメージ と現場写真: 野付半島(ナラワラ)付近

「ナラワラ」とは,「野付半島」で中ほどの,「ミズナラ」の立ち枯れている場所のことです。
一方,地形的には見事な筋模様がみられる場所でもあります。 かつて,この辺りまでしか砂嘴が延びていなかったのでは,と想像します。

「ナラワラ展望スペース」という駐車場で撮影しました。 立ち枯れているのは「ミズナラ」とのことですが,塩分に弱いのでしょうね。
地形の三次元イメージと現場写真 : 野付半島(トド原)付近

「ナラワラ」付近が砂嘴の先端であった後,砂嘴が延びてこの「トド原」付近が先端となった時期があったのでは,と想像します。
トド原とは,「トドマツの生えている原」と言う意味で,かつてはかなりのトド松が生えていたそうですが,現在はほぼ消滅してしまいました。
これは,「野付半島」付近が沈降性の大地のため,年々地盤沈下が起きており,海水がトド原に進入してきたことが原因です

三次元地形イメージの「P点」付近で撮影しました。 数本のトドマツが倒れないで残っています。
地形の三次元イメージ と現場写真: 野付半島先端部

ここが,「野付半島」の先端部です。 扇型の「砂嘴(砂堆)」が3列ないし4列存在します。
砂嘴と砂嘴の中間は湿地帯となっていますが,毎年続く地盤沈下のため,いずれは「野付湾」となってしまうでしょう。
ただし,この付近では千島沖の大地震の時には隆起するので,沈降と隆起が延々と繰り返されている,と言われています。

「竜神崎」で「砂嘴」の先端方向を撮影しました。 砂嘴の上は一面の草原ですが,立ち木は枯れているものが多いように感じました。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 「野付半島」付近では,次の大地震まで続く「海進(沈降)作用」に加え,標津川などから供給される砂礫の減少による「侵食作用」が続いています。
  • 「風連湖」の「春国岱」と同様に,野付半島の陸地の奥にまで,徐々に海水が入り込んできています(海進現象)。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】