岡山県:阿哲台(西部)のカルスト地形
  (日本の地質百選:羅生門)
地形の特徴

カルスト台地,鍾乳洞,天然橋,ドリーネ,をの,集落空間

地形と地質の三次元イメージ : 阿哲台(西部)
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/7.5万 地質図幅『高梁』(出典,下記)」を表示します。

「阿哲台」は,新見市南部を中心とする,東西約18km,南北約10lmの「カルスト台地」で,本図はその西側の一部です。
阿哲台を切断する形で「高梁川」が流れ,「佐伏川」など支流群は阿哲台に食い込んで,複数の台地に分断しつつあります。
「草間台」など各台地の上には,数多くの「ドリーネ」や「ウバーレ」が存在します。 一方,大きな川岸には,複数の「鍾乳洞」が存在します。
前述のように,区分された各台地の中間は「侵食谷(川)」です。 ここには「チャート」や「粘板岩」などが分布し,石灰岩ではありません。
地質による「差別侵食」が起きているのでしょうか? 不思議です。
地形の三次元イメージ : 羅生門付近

「羅生門」は,阿哲台で最も有名な「カルスト天然橋」です(「瀬戸内Finder」さんの現場写真はここです)。
その周辺には「ドリーネ」が点在しており,近くを流れる「佐伏川」の斜面には「草間の間歇冷泉」 があります。
間歇冷泉の奥に小さな鍾乳洞があり,地下水が一定量溜まるとサイフォン構造によって湧出すると考えられています。
地形の三次元イメージ : 久保井野台

「久保井野台」は,比較的狭いカルスト台地で,地形用語の「ビュート」に近い形状をしています。
台地の随所に「ドリーネ」が存在するので,地下には巨大?な鍾乳洞が存在するかもしれません。
【現場写真】 羅生門の「第二門」

画像出典: 岡山観光Web > 羅生門
注:画像は外部サイトから転送しています。著作権に留意してください。
集落空間と微地形 : カルスト台地内の集落[台地,高・中位面,周辺部型集落 : をの]

阿哲台の東側で羅生門の北側に,比高50m~70mの山脈?に挟まれた小さな盆地があります。

【集落空間と微地形】

  • 「齊木(1986)」によると,「をの(上代語)」とは「台地・段丘の高位面と中位面の周辺部にあり,開析谷に挟まれた小高い台地・段丘面に形成された集落」のこととされています。
  • 編集部では,地形図に記載されている「馬繋集落」と「大原集落」は,この「をの」に該当すると考えています。
  • 集落と微地形の関係については,地形のおはなし > 微地形と集落空間(Village)を参照してください。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • カルスト地形とは,石灰岩の溶食が進んでいる地形を指します。 一般的に,以下のような地形が存在します。
  • 鍾乳洞 : 石灰岩の溶食によって生じた石灰洞(洞窟:洞穴)のうち,鍾乳石が発達しているものを指します。
  • ドリーネ : 円形又は楕円形のカルスト凹地のことで,和名ではすり鉢穴とも言います。
  • ウバーレ : ドリーネが連結,あるいは集合している凹地のことです。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質百選:羅生門」と「日本の地形千景プラス:阿哲台(西部)のカルスト地」を統合したものです。
  • 本サイトの概要については ここをクリックしてください