石川県:白山,別当谷で発生した別当崩れ
地形の特徴

大規模崩壊地形,深層崩壊,土石流,崩壊多発地帯

地形と地質の三次元イメージ : 別当崩れとその周辺
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  • 「別当崩れ」の地質は,中生代前期白亜紀の手取層群(砂岩・泥岩・礫岩)です。
  • 周囲に存在する断層による構造変質,白山火山の影響による熱水変質・温泉変質を受けて,岩屑化や風化(粘土化)が進んでいるようです。
  • 「湯の谷」と「細谷川」の本流と各支流には,多くの砂防ダムが建設されています。 手取川の最上流部では,如何に崩壊が多発しているかがわかります。
  • 別当谷の下流である「細谷川」の右岸には,「天井壁」と呼ばれる大岩壁が聳えています。
    周囲の「手取層群」とは異なり,この部分だけが後期更新世の「溶岩・火砕岩」なので,差別侵食でほぼ垂直の壁を保っているのでしょう。
地形の三次元イメージ : 昭和9年7月,別当崩れ
  • 1934年(昭和9年)7月11日。400mmを超す豪雨と,それによって残雪から溶けだした水によって,白山の西斜面では未曽有の「山崩れ」が発生しました。推定1億立米に達する崩壊土砂が流れ出し,土石流となって下流に押し寄せました。
  • 市ノ瀬地区では12m,風嵐地区では7mもの土砂が河床に堆積し, 同様に,桑島地区では4mもの土砂が河床に堆積したそうです。
    この土石流による被害は,死者・行方不明者112名,流出家屋172戸,流失などの家屋437戸,埋没耕地2113町歩など,石川県史上最大規模の災害でした。
  • それらの原因となった土砂崩壊の中で,最も規模の大きかったのが「別当崩れ」と呼ばれている「深層崩壊」です。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 手取川の河原には,「百万貫の岩」と言う巨大な石が転がっています。
    この豪雨によって,「宮谷川」の斜面から剥がれて,土石流と一緒に転がってきた,と言われています。

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:日本の地形レッドデータブック 第1集 新装版 -危機にある地形-,p.89,古今書院刊,2000年12月8日
  • 西川 一:別当谷の大崩壊,砂防学会誌,第40巻,第6号,pp.33-35_2,1988年
  • 日本の奇岩百景 > 百万貫の岩

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