繁多川公園内の壕群 No.31;那覇市繁多川4丁目
写真撮影:2007年4月~2013年2月

対策工事前の状況。 撮影:2007年4月。

対策工事前のガマの内部状況です。 撮影:2007年4月。
天盤は琉球石灰岩で、側壁と床盤はクチャ(泥岩)です。 左右の側壁が剥離崩壊しています。 正面では、上方向にも延びているようです。

対策済みの状況です。  撮影:2013年2月。
対策工は2段になっており,下段が本来のガマで,上段は天盤の保護工でしょう。
記事

・繁多川公園から金武ダムにかけての琉球石灰岩には多くのガマが点在し、確認されただけでもNo.29~No.35の7箇所が地下壕として利用されたようです。

・写真では、No.31は坑口が狭いためか内部を掘削して拡大し、奥で+字状に左右と奥を広げていることがわかります。 以下の記述とも符合しています。
 No.30とNo.31はその間隔が10m程と極めて近く、いずれも内部がT字状や+字状になっているので、この二つを繋ごうとしたものと考えます。

・このガマは、那覇市によってコンクリート製の侵入防止壁が設置されています。 現在では,内部の様子を伺うことはできません。

引用文献[1フィート運動の会 活動報告]

調査日:1993年10月10日 No.31
 ・様 子:全長約20メートル。 十字形。 木の箱が埋まっていた。 落盤しやすく石がゴロゴロしている。
 ・形 態:構 築
 ・使用者:日本軍
 ・遺 品:缶詰の空き缶、陶器のかけら、木箱、平くぎ
 ・土 質:琉球石灰岩、クチャ

関連情報

① 那覇市立教育研究所の公開資料(真和志地区 No.10)